ブルーベリーはツツジ科で、果物の一種。低木状の植物から採れる小さな丸い実です。色は青紫色で、果汁が多く、果皮は薄いのが特徴です。北アメリカを原産とする果物で、現在は世界中で栽培されています。ブルーベリーは栄養価が高く、ビタミンCや食物繊維、ポリフェノールなどが含まれています。また、美容や健康に良いとされ、生で食べたり、スイーツとして、またジュースやジャム、パイなどに加工されたりして食されています。
ブルーベリーの魅力はたくさんあります。
「健康に良い成分が豊富」
ブルーベリーには、ビタミンCや食物繊維、ポリフェノール、アントシアニンなどの栄養素が豊富に含まれています。特にアントシアニンは、抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去して細胞を保護する効果があるとされています。
「美容効果がある」
ブルーベリーに含まれるポリフェノールは、肌の老化を防止する効果があるとされています。また、アントシアニンには血管を強化する効果があるため、血流改善によって肌に栄養を届けることができます。
「健康維持に役立つ」
ブルーベリーに含まれる成分には、糖尿病や認知症、がんなどの病気予防や改善に効果があるとされるものもあります。
「使いやすい」
ブルーベリーは、フレッシュや冷凍、ドライなど、様々な形で利用することができます。また、そのまま食べたり、ジュースやジャム、パイなどのスイーツ、サラダのトッピングなど、幅広い料理に使うことができます。
ブルーベリーの完熟果を見分けるためには、以下のポイントに注目する必要があります。
色味:完熟したブルーベリーは、青紫色から濃い紫色に変化します。果実の表面には光沢があり、色味が均一であることが特徴です。
肌質:完熟したブルーベリーの果皮はつやつやとして滑らかで、つやがあります。また、軟らかくて、指で押すとやわらかく反発する程度の肌質があります。
重さ:完熟したブルーベリーは、水分量が増えて重くなります。手で掴んでみて、比較的重く感じる果実が完熟している可能性が高いです。
味:完熟したブルーベリーは、甘くてジューシーな味が特徴です。酸味が強くてまだ甘みが少ない場合は、完熟していない可能性があります。
取り外しの容易さ:完熟したブルーベリーは、茎から容易に取り外すことができます。また、実が柔らかいので、ほとんど力を使わずに取り外すことができます。
果実の色味や肌質、重さ、味、取り外しの容易さを確認することで、完熟したブルーベリーを選ぶことができます。
まとめ…実が青くなって5日くらいしないと美味しくなりません。
品種によって異なりますが、
1全体が濃い青紫
2軸が赤い(写真参照)
3ポロっととれる…が完熟果の見分け方です。
ノーザンハイブッシュは、北米原産のブルーベリーの一種で、耐寒性が非常に高く、寒冷地や高地などの厳しい気候でも栽培されます。
【特徴】
耐寒性が高い:ノーザンハイブッシュは、極寒の冬でも耐えることができます。耐寒性があるため、日本の北海道や東北地方、北米のカナダなど、寒冷地でも栽培されています。
果実の大きさ:ノーザンハイブッシュの果実は、直径1cm以上と大きく、他の品種に比べて大きめです。
収穫期:ノーザンハイブッシュは、6月上旬から7月中旬にかけて収穫されます。収穫期が長いため、収穫がしやすく、栽培しやすい品種として人気があります。
酸味が強い:ノーザンハイブッシュの果実は、酸味が強く、甘さはあまり感じられません。しかし、この酸味こそが、料理やジャムなどに使うと、とても美味しい味わいを出してくれます。
育てやすい:ノーザンハイブッシュは、土壌や肥料、水やりなどの栽培管理が比較的容易です。ただし、日照不足に注意が必要です。
まとめ…耐寒性が高く、果実の大きさも大きめで収穫期が長いため、栽培がしやすく、人気があります。また、酸味が強いため、料理やジャムなどに使うと美味しい味わいを出してくれます。
(写真はブルーレカ)
サザンハイブッシュは、北米原産のブルーベリーの一種で、暑い気候に適していることが特徴です。
【特徴】
暑さに強い:サザンハイブッシュは、暑い気候に適しています。北海道や東北地方などの寒冷地では、栽培が難しいため、温暖な地域での栽培が一般的です。
果実の甘さ:サザンハイブッシュの果実は、他の品種に比べて甘さが強く、酸味はあまり感じられません。また、果実の皮が薄く、食べやすいという特徴もあります。
収穫期:サザンハイブッシュは、6月下旬から7月中旬にかけて収穫されます。収穫期が短いため、収穫が集中しやすく、一斉に出回ることが多いです。
栽培管理が難しい:サザンハイブッシュは、栽培管理が比較的難しい品種です。日照量や水やり、風通しなどに注意が必要であり、特に高温多湿の気候では病気にかかりやすくなります。
栄養価が高い:サザンハイブッシュには、アントシアニンやビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれています。特にアントシアニンは、抗酸化作用があり、健康効果が期待できます。
まとめ…暑さに強く、甘さが強い果実が特徴であり、収穫期は短いですが、栄養価が高いことがポイントです。しかし、栽培管理が難しいため、注意が必要です。
(写真はシャープブルー)
ラビットアイは、北米原産のブルーベリーの一種で、日本では比較的新しい品種です。
【特徴】
甘味が強い:ラビットアイは、他のブルーベリー品種に比べて甘味が強く、酸味控えめな特徴があります。
大きさが大きい:ラビットアイの果実は、他の品種に比べて大きく、直径が1cm以上になることもあります。果実の色は青紫色で、色味が濃いほど甘みが増します。
収穫期:ラビットアイは、他の品種に比べて収穫期が長く、7月上旬から8月下旬にかけて収穫されます。また、果実の熟期が長いため、収穫時期に合わせて収穫しなくても、自然に熟して収穫できることがあります。
栽培が容易:ラビットアイは、栽培が比較的容易な品種です。耐寒性が強く、病気や害虫にも強いため、初心者でも比較的簡単に栽培することができます。
栄養価が高い:ラビットアイには、アントシアニンやポリフェノールなどの栄養素が豊富に含まれています。特にアントシアニンは、目の健康維持や糖尿病の予防に効果があるとされています。
まとめ…甘味が強く、大きさが大きい果実が特徴であり、収穫期が長く、栽培が容易なことがポイントです。また、栄養価も高く、健康効果が期待できます。
(写真はバルドウィン)
アグリイノベーション大学校(AIC2021秋オンライン)で学んでいたときに、こんな課題がありました。2022.09
今思えば、運命だったのかしら?調べ、まとめたことが書いてあります。(注意:長い)
【設問】自分の育てている/育てたい作物について、作物の歴史から来年の栽培に直接活かせる技術の話まで、切り口は色々で良いので、作物の品種について何かしら調べてみてください。
育てたい作物:ブルーベリー(ツツジ科スノキ属シアノコカス節に分類される北アメリカ原産の低木果樹の総称)
歴史:日本にブルーベリーが導入されたのは1951年(昭和26年)の頃。当時の農林水産省北海道農業試験場が、アメリカからハイブッシュブルーベリーを導入したのがはじまりだった。温暖な地に対応するラビットアイブルーベリーは、1962年(昭和37年)に東京農工業大学農学部にて研究がはじまった。のちに「日本のブルーベリーの父」といわれる岩垣駛夫(いわがきはやお)先生が同大学に着任し、品種特性、受粉、結実、繁殖に関する基礎研究を行った。現在も東京農工大学農学部構内には、日本で最も古い大株のブルーベリーが育っているとのこと。
品種:ブルーベリーは6系統(種・タイプ)ある。食用として重要なのは3系統(種・タイプ)である。細かい品種は数百種にも及ぶ。
ハイブッシュブルーベリー系統(栽培種)このタイプはさらにノーザンハイブッシュ系とサザンハイブッシュ系、ハーフハイハイブッシュ系の3グループに分けられ、それぞれのグループにたくさんの品種がある。
ラビットアイブルーベリー系統(栽培種)ラビットアイブルーベリーにもたくさんの栽培品種がある。このタイプは、果実が成熟する前にウサギの目のようにきれいなピンク色になることから名付けられた。
ローブッシュブルーベリー(野生種)細かく見ると数百種あるブルーベリーの品種の多くはアメリカで作られた。品種の中には日本、オーストラリア、ニュージーランドなどで作られた品種もある。日本で導入されている品種は100種にも及び多くはアメリカ産品種だが、日本で開発された品種も栽培されている。
栽培の注意点など:栽培においては酸性土壌で水はけが良い土質を好み、農薬を一切使わずに栽培することも可能。乾燥、過湿にも弱く、培土の管理に注意する必要。(地植えであれば殆ど気を使う必要は無い)ラビットアイ系の品種は自家受粉しにくく、1本だけ植え付けても実つきが悪い傾向にある。同じラビットアイ系で別の品種を一緒に植え付けることで受粉がうまく行われるようになる。ハイブッシュ系のブルーベリーは1本でも結実する品種もあるが、同じハイブッシュ系で異なる品種を一緒に植えることで、より実付きが良く、そして大きな果実が実るようになる。
ブルーベリーは挿し木で増やすのが一般的である。ブルーベリーの挿し木には、挿し木に用いる枝によって新梢を用いる「緑枝挿し(りょくしざし)」、休眠時期の枝を用いる「休眠枝挿し(きゅうみんしざし)」がある。
栽培適地はハイブッシュ系が寒冷地向き、ラビットアイ系が暖地向きとされる。また、サザンハイブッシュ系が作られ暖地でも食味のよいハイブッシュ系の栽培ができるようになった。関東地方の気候は全ての系統の栽培に好適であり、関東地方が日本国内ブルーベリーの主産地となっている。